2017年1月24日『バイオハザード7』のプロモーションの一環として、脳科学研究者による『バイオハザード7』の分析実験が行われました。
『バイオハザード7』の怖さを科学で探る
実験の趣旨は「バイオハザード7の怖さ、そしてやみつきになる面白さが一体どれほどのものなのか」
実験は東京大学医学部で脳科学の研究をされており、ご自身もバイオハザードシリーズのファンだという池谷裕二教授の進行のもと行われたもの。
3名の被験者に対し、バイオハザード7の中で代表的な恐いシーンを10シーン、3回ずつ見てもらいそのときの脳波の状態を測定し、変化を分析するという実験内容でした。
実験結果によると、まず後頭部の視覚野が興奮することが分かりました。これはどのような映像であっても見られる反応なので、実験の確かさを保障する現象と池谷教授は解説しています。
そして『バイオハザード7』特有の反応としては前頭葉におけるα波帯が弱くなるという結果が見られました。これは恐怖や不安を感じているときの反応。
つまり、脳自体が『バイオハザード7』が怖いものだと認識していることを裏付けています。
『バイオハザード7』の恐怖、やみつきになる
そして興味深い点として、一般的に「恐怖」は繰り返し体験することで弱まるものなのですが、今回の実験では怖い映像を繰り返し見ても1回目と同じように被験者のα波帯が弱くなるという反応を見せました。こうした減衰しない恐怖というのはむしろやみつきになる傾向があると池谷教授は解説に付け加えています。
ということで『バイオハザード7』は脳科学の観点からも怖いゲームであり、さらにこの怖さはやみつきになる怖さだと言う事が分かりました。
ただただ嫌悪するような、やめたくなるような怖さではなく、エンターテイメントとして何度も体験したくなる怖さというのは、ゲームとして期待通りの演出といえるのではないでしょうか。
PlayStation VRでの怖さの変化も知りたい
ちなみに、今回の実験は PlayStation VR (PSVR) ではなく通常のテレビ画面で見る映像をもとに行われたようです。
PSVR で同じ実験を行った場合と比較してみるとどのような結果が出るのか、とても気になります。
脳科学によってゲーム中の脳波を測定するというのはこれまでに実施されたことはあまりなく、今回恐怖を測る目的で実験されたのは初めてとのこと。非常に興味深い実験なので、他のゲームでもやってみると意外な事が分かるかもしれません。