2016年はVR元年。Oculus Rift、HTC Viveが発売され、続々とVR体験ができるデバイスが広がっています。
PlayStaionVRの発売も控えており、今は様子見のユーザーも多いと思いますが、いろいろと各デバイスの特長、価格の違いもあり悩みどころ。
今回はこの代表となるOculusRift、PlayStation VR、HTC Viveの3機種の機能、スペック等を比較し、購入の際の参考としてまとめてみました。
VRデバイス「Oculus Rift」「PlayStation VR」「HTC Vive」のスペック比較画像
今回の比較にまとめた基本情報をインフォグラフィックっぽい比較画像にまとめてみました。
スマホでも比較的見やすい文字サイズにしています。
VRデバイス「Oculus Rift」「PlayStation VR」「HTC VIVE」のスペック比較表
Oculus Rift | PlayStation VR | HTC VIVE | |
---|---|---|---|
プラットフォーム | Oculus Home | PlayStaion 4 | Steam VR |
発売日 | 2016年3月28日 | 2016年10月 | 2016年4月5日 |
ディスプレイ | 有機ELディスプレイ | 有機ELディスプレイ | 有機ELディスプレイ |
視野角 | 110度 | 100度 | 110度 |
リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz | 90Hz |
解像度 | 2160 x 1200 pixel | 1920 x 1080 pixel | 2160 x 1200 pixel |
音声出力 | 3Dヘッドホン | イヤホン | イヤホン |
同梱物 | Oculus Rift ヘッドセット Xbox Oneコントローラー 赤外線カメラ | PlayStation VR ヘッドセット プロセッサーユニット | HTC VIVE ヘッドセット ベースステーション VIVEコントローラー |
価格 | 94,600円 | 44,980円 | 111,999円 |
各機器の特長は?
Oculus Rift
- Facebookに買収されたOculus社が開発。
- コンテンツプラットフォームは自社のOculus Store。その他でも購入可能。
- 動作のためにはハイエンドPCが必要。
- OculusはMicrosoftと提携。コントローラーには Xbox Oneコントローラーが利用されている。また今後、Xbox Oneのコンテンツ配信やマインクラフトVR版の開発などが期待されている。
PlayStation VR
- ソニー・インタラクティブエンタテインメント社が開発。
- PlayStation 4 の拡張ハードウェアのため、動作には PlayStation 4 本体およびいくつかの周辺機器が必要。
- コンテンツプラットフォームは PlayStation 4。PlayStation 4 対応タイトル以外は遊べないが、「シネマティックモード」により、Blu-ray や nasne での録画コンテンツなどを視聴することが可能。
- ソフトウェアメーカー230社以上が参入しており、160本以上のソフトウェアタイトルが現在開発中。
- PlayStation プラットフォームで培ってきたナンバリングタイトル、ビッグタイトルに期待。
HTC Vive
- コンテンツ配信プラットフォーム『SteamVR』を運営するValve社によるVRデバイス。
- HTC ViveはSteamVRプラットフォーム初対応のデバイスとしてHTCが開発。
- 2台のトラッキングカメラにより、ユーザーの動きを正面だけでなく360度トラッキングを行う。これにより、座る、寝そべる、後ろを向くといったあらゆる動きを使ったゲーム体験が可能。
- 動作のためにはハイエンドPCが必要。
- 世界最大規模のPCゲーム配信プラットフォームである『Steam』で絶大な実績あり。Steamではタイムセールなどの割引販売、激安コンテンツなども人気があり、VRコンテンツのセールも期待。
各項目の比較
解像度、視野角、リフレッシュレート
解像度はOculus Rift、HTC Viveがより高解像度となっています。PlayStation VRは、片目の映像が960×1,080ピクセルで出力されるため、Full HD解像度のコンテンツと比較すると若干荒く映るかもしれません。
ただ、これらは映像の作り込などにも影響されるため、一概にPlayStation VRが劣るとも言い切れません。
視野角はOculus Rift、HTC Viveが110度、PlayStation VRが100度となっています。人間の視野角はおよそ120度と言われており、100度から110度の視野角は、身に着けた人の視野をほぼカバーするほどの広さと言えます。
PlayStation VRの視野角が若干低いですが、メガネのフレームがちょっと視界に入ってしまっているような状態をイメージすると近いのではないかと思います。
多少視界は狭いですが、没入するには十分な視野角と言えそうです。
また、リフレッシュレートは頭を動かした際などにその動きが映像にちゃんと追従するかどうかに影響します、PlayStation VRはリフレッシュレート120Hzを謳っていますが、実際は60Hzで生成された映像を120Hzに補完して(リプロジェクション)投影するため残像感などがあるとのこと、一方でこの高いリフレッシュレートによりVR酔いなどの軽減に寄与しているようです。
必要なもの、費用
Oculus Rift、HTC Viveの動作に必要なもの、費用
Oculus Rift、HTC Viveはいずれも高スペックのPCを必要とします。
詳細なスペックについてはここでは触れていませんが、いわゆるハイエンドPCやゲーミングPCなどと呼ばれる映像処理の優れたPCが必要になるため、一般的なノートPCなどでは動作しません。(ゲーム用のハイエンドノート型PCなども存在しますが)
ついでにMacでも動きません。(2016年4月現在)
すでにハイエンドPCをお持ちのユーザーであればより少額で導入することができますが、ゼロから購入する場合、10万円から15万円ほどかかります。
これにVRデバイスの購入費用を合わせると、およそ20万~26万円ほどの予算が必要となる計算となります。
PlayStation VRの動作に必要なもの、費用
一方で、PlayStation VRはPlayStation 4の周辺機器のため、遊ぶためには PlayStation 4が必要になります。
PlayStation 4といくつかの周辺機器は5万円前後のため、ゼロから購入する場合でもトータルで10万円ほどの予算となります。
遊べるゲーム、コンテンツ
Oculus Riftで遊べるゲーム、コンテンツ
Oculus RiftはOculus Sotreを通じてコンテンツのダウンロード、購入ができます。
また、Oculus Riftは他の配信プラットフォームの利用などが禁止されていないため、HTC VIVEと同様、SteamやImagine VRなどの他のプラットフォームからコンテンツをダウンロードすることも可能です。
PlayStation VRで遊べるゲーム、コンテンツ
PlayStation VRは、PlayStation 4と同様、PlayStaion Storeからコンテンツの購入、ダウンロードを行うことができます。もちろん店頭や通販で購入したパッケージなども遊べます。
PlayStation VRの圧倒的な強みは、これまでのPlayStaionシリーズが持つコンテンツ資産およびタイトル資産にあります。
すでにソフトウェアメーカー230社以上が参入。160本以上のソフトウェアタイトルが開発中であると発表されており、これまでにPlayStationシリーズでリリースされてきたビッグタイトルが今後開発されることが期待されています。
HTC Viveで遊べるゲーム、コンテンツ
HTC ViveはSteamVRを通じてコンテンツのダウンロード、購入ができます。
Oculus Riftと同様、他のプラットフォームからコンテンツをダウンロードすることも可能です。
また HTC Vive は、2台のトラッキングカメラにより、ユーザーの動きを正面だけでなく360度トラッキングを行うことができます。
これにより、座る、寝そべる、後ろを向くといったあらゆる動きをトラッキングできるため、これらの動きに対応した専用のゲームなどを遊ぶことができるのが大きな特徴となります。
選択の決め手は?
個人的にはもちろんPlayStaionVRに圧倒的な期待を置いています。
理由は2つ。
ひとつはPlayStationシリーズで培っているコンテンツ実績。
必ずしもサードパーティーがPlayStation VRのプラットフォームで開発するとは限りませんが、いわゆる「大型IP」のリリースが集中するのはPlayStationなのではないかとの期待があります。
もうひとつは、価格的に「ちょうど良さそう」なこと。
Oculus RiftもHTC ViveもハイエンドPCを必要とします。PCの買い替え、買い足しなどが必要になる時点で、ライトユーザーには手が出せないデバイスの印象です。
もちろん値段相応の高品質な体験ができるのでしょうが、まだまだ一般向けには遠いもの。
一方でPlayStation VRは家庭用ゲーム機に周辺機器を買い足すという形で、比較的安価に「感じる」価格でVRデバイスの普及を狙ってきています。
ライトユーザーがちょっと思い切って手を出すにはちょうどいい位置づけになっているのではないでしょうか。
結局は?
とはいえ、結局の決め手は「コンテンツ」ではないかと思います。
マリオやドラクエのような圧倒的なコンテンツのインパクトがまだこのVRにはありません。
この群雄割拠の勝敗を分けるのは、たったひとつのキラーコンテンツ。
今後の動きにも注目です。
コメント
ユーザーの使用目的と、同系統の機器の性能比較は分けて考えるべきでは。
PlayStation VRはパソコン&18禁ゲームには対応できないんだから買う意味ないと思う
HTC VIVEがいいのでは
スペック比較表の中に、映像の細やかさを示すには解像度だけではなく、ペンタイル式かRGB式かの記述も重要かなと思うのですが。解像度が高くても目の粗いペンタイルだと「網目感」が目立つ(目とディスプレイの距離感が近いため)という話もありますし。実際に肉眼で見た場合、どう印象の違いがあるんでしょうかね。
コンテンツの豊富さとコスパの良さからpsvr一択なのだけれどpsvrはアダルトコンテンツに非対応なのが最大の弱点ですね。
正直世界的にVRを動かしていくコンテンツはゲームではなくアダルトコンテンツだと思う、それに非対応なのがもはやオラキュラスリフトやhtc viveとは全くの別物と考えた方がいいかもしれない。
ですがpsvrがpcに対応すると言われているのでもしかしたら本当にpsvr一択になるのかもしれないがそれはまだ分からないですね。