PlayStation VRのヘッドセットには9つの青いライトがついています。
この青い光は、PlayStation VRのデザインをカッコよくするために光らせているわけではありません。
PlayStation VRの青いライトは何のため?
そもそも、PlayStation VRの青いライトが何のためにあるのでしょうか。
それは、プレイヤーの頭の動き、位置、角度などを読み取るためです。
この、モノの位置や動きを読み取ることを「トラッキング」といいます。
このトラッキングの手法というのは、青いライトに限らずいろいろあります。赤外線や磁力のように目に見えないものを使う方法もあれば、特定の光などを使うのではなくカメラで撮影した映像を解析して人の動きを捉えるものなど。
他の家庭用ゲーム機の例では、Wiiリモコンは赤外線を使ったトラッキングをおこなっており、Xbox OneのKinect(キネクト)センサーは、カメラで映像を解析するトラッキング技術が採用されています。
そしてPlayStation VRでは、PlayStation Cameraと組み合わせて通常のカメラを使ったトラッキングを行っています。
ただし、PlayStation CameraはKinectのように全体的な映像解析を行うのではなく、発光する物体を捉えるという方法を採用しています。そのため、PlayStation VRのヘッドセットや、PlayStation Moveコントローラー、DualShock4には光るパーツが取り付けられています。
なぜ光をトラッキングする方法を使っているのか
これに対する正確な答えは開発元であるソニーインタラクティブエンタテインメントからは明らかにはされていません。
トラッキング技術については前述のとおり様々な方法があり、メーカーは年月をかけてそれぞれの研究を行っています。
PlayStationでは、PlayStation 2の時代に「Eye Toy」と呼ばれるカメラを使ったハードウェアが初めて登場しました。
当初のEye Toyはカメラと赤外線センサーを使ったモーションセンサーを採用していましたが、その後、新しいゲームへの対応、読み取り精度などを高めていく中で、PlayStation Moveコントローラーと組み合わせた光によるトラッキングへと進化していきました。
PlayStation VRで必要になるPlayStation Cameraは、このEye Toyから進化した3世代目のカメラ型周辺機器となっています。
ということで、PlayStation VRがなぜ光をトラッキングする方法を採用しているのかというと、突然VRのためにこの方法を採用したというわけではなく、ソニーインタラクティブエンタテインメントが長年開発と改良を続けてきたこの方法が今回のPlayStation VRとの組み合わせに最良と判断されたから、といえそうです。